■ 考 察 |
1)一次硝子体過形成遺残Persistent Hyperplastic Primary Vitreous PHPV;発生と病態
- 胎児期の眼球内血管結合組織の変性、退縮の停止に起因.白色瞳孔の原因の二番目に多い疾患(全体の28%).性差( - ).通常片側。
- 両側のPHPV はTrisomy13, Warburg disease, Norrie disease等の遺伝性疾患と関連。
2)PHPV:病理
- 一次硝子体の線維、血管成分が退縮せず,硝子体管は増殖、増大→腫瘤が網膜を牽引し,その結果,網膜剥離・硝子体出血を引き起こす。
3)PHPV:画像の特徴
- MR、CTで小眼球症,レンズ後方の軟部組織腫瘤.造影で中等度〜著明に造影される。慢性出血でCTで高吸収域、MRではT1強調画像で高信号(メトヘモグロビン)を示す。
4)白色瞳孔の鑑別
●Normal size eye
- 石灰化腫瘤
・網膜芽細胞腫(多発, 硝子体,脈絡膜内の発育, 腫瘤の造影効果)
・網膜星細胞腫 (signs of tuberous sclerosis or neurofibromatosis type I )
- 非石灰化腫瘤
・トキソカラ眼内炎 (好酸球増多症,網膜の牽引性剥離 , positive ELISA)
・コーツ病 (no tumor mass, 眼球内の高濃度, 網膜下の高信号の浸出液, V 字状の網膜剥離, 剥離した網膜の造影効果)
●Microphtalmia(小眼球)
- 片側 PHPV:両側 未熟児網膜症(造影効果は少ないかまったくない, 石灰化は稀)、Bilateral PHPV
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