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■ 確定診断名 |
Cystic renal cell carcinoma with massive blood
- clot of right kidney*, nephrectomy
*Clear cell type, G1, INF_, v(-), pT1a: 0.9x0.6x1.6cm, pNx, pMx
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■ 病理 |
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図-1 マクロ像
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図-2
組織像(強拡大)
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図-3
組織像(強拡大)
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【図-2】内腔に突出する隔壁様構造が一部にみられる。
【図-3】隔壁様構造の一部に胞巣構造を形成する淡明細胞をみとめる。
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■ 鑑別診断 |
出血性嚢胞 |
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■ 考 察 |
- Bosniak分類は以下のように分けられる。
・カテゴリーは典型的な単純性嚢胞であり放置してもよい。
・カテゴリーは軽度の隔壁構造、薄い石灰化、嚢胞内の高濃度を有する良性の嚢胞で経過観察でよいものである。
・カテゴリーは肥厚した隔壁、粗大石灰化などを有し悪性が否定できない病変である。多房性嚢胞もこの中に含まれる。複雑な合併を伴う出血性嚢胞もある。
・カテゴリーは濃染する充実性部分を持つ嚢胞性腎癌である。カテゴリー、が手術の対象となる。
- また、嚢胞随伴性腎細胞癌は以下のように分けられる。
1)腫瘍内部が壊死を起こし、単房性の嚢胞を形成し、壁の一部に腫瘍の残存を認めるもの;50%
2)腫瘍自体が嚢胞状の発育をするもの(多房性嚢胞性腎癌);30%
3)嚢胞壁に腎癌が発生したもの;20%
- 本症例はCT上、明らかな不整結節は指摘することができず、カテゴリーと診断された。病理像では隔壁様に突出した一部が乳頭状で、そこが癌であった。内部はほとんど出血成分だった。これらより多房性嚢胞性腎癌の診断となったが、腫瘍内部が壊死し残存した部分が癌である可能性も否定できないとの病理医のコメントあり(上記-2)の診断としているが、1)の可能性もある。)。
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■参考文献 |
- Bosniak MA: The current radiological approach to renal cyst. Radiology 158: 1-10, 1986
- 丸川和志,伊藤勝陽:腎・副腎・後腹膜CT.臨床放射線,47:1245-1256,2002.
- 杉村 和朗ら編著:泌尿器の画像診断、秀潤社、2001
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